最上の森林とつながる時代(5月15日開催)| レポート

5月15日(月)に「最上の森林とつながる時代」を真室川町イベントハウス遊楽館にて開催しました。70名以上の方に足を運んでいただき、オンライン視聴でも40名近くの方にお申し込みいただきました。誠にありがとうございました。

本記事では、イベントレポートとして現地開催の様子をまとめました。また、講師の皆様のご講演内容も本記事中の動画にてご視聴頂けますので、ぜひご覧ください。

こちらの記事は主に下記の人向けの記事です。

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目次

  1. 開催にかける想い
  2. 講演
    ・地域資源・森林業の可能性は無限大!
    ・最上をエネルギー自給する地域に
    ・日本の森林をモリアゲる!
  3. 参加型パネル&トークセッション
    ・森林業と最上の山・暮らし(地域)が共生するには?
  4. マルシェ
  5. 参加者の声
  6. まとめ

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1. 開催にかける想い

最上地域に古くから伝わる独自の伝統文化や人々と森や自然との深いつながりが次第に失われつつあります。

しかしながら、最上には豊かな森や自然という地域資源があります。
これらの提供する森林生態系サービスに着眼すれば、森林業の可能性は無限大です。
SDGsが叫ばれる今、これらの伝統と斬新なイノベーションの協奏を目指すことが、
持続可能な地域づくりにつながるのではないでしょうか。

今回のイベントで多くの関係者との新たなつながりも生まれました。
これを契機に、イノベーションの芽がふくらみ、人々と森や自然とのつながりを取り戻すことができることを願っています。

柴田 晋吾氏( yori-i project 地域資源リーダー )

2. 講演

・地域資源・森林業の可能性は無限大!

東北農林専門職大学(仮称)
森林業経営学科長予定者
yori-i project 地域資源リーダー
柴田 晋吾氏

京都市山科生まれ。東大農学部林学科卒業後、農林水産省、FAO(国連食糧農業機関)を経て、上智大学教授・大学院地球環境学研究科委員長、パドバ大学客員教授などを歴任。山形県農林水産部勤務。上智大学客員教授。参加・協働型の政策形成やPES (生態系サービスへの支払い)を研究。埼玉県森林審議会会長。著書として「世界の森からSDGsへ 一森と共生し、森とつながる(2022年・上智大学出版)」、「環境にお金を払う仕組みーPES(生態系サービスへの支払い) が分かる本(2019年・大学教育出版)」、「エコ・フォレスティング(2006年・日本林業調査会)」など。


講演の様子
講演の様子

講演の内容はこちらからご覧ください。

・最上をエネルギー自給する地域に

東北芸術工科大学 教授
建築・環境デザイン学科
三浦 秀一氏

1963年兵庫県生まれ。早稲田大学大学院博士課程修了。博士(工学)。住まいとまちの環境計画が専門。やまがた自然エネルギーネットワーク代表。
地球温暖化をはじめとする様々な環境問題を解決するために、住まいの省エネ対策や地域の資源を活用した再生可能エネルギーの導入を研究。自治体の地球温暖化対策の計画策定や再生可能エネルギー導入計画策定に関わり、地域の企業や住民とともにその事業化も行っている。


講演の様子
講演の様子

講演の内容はこちらからご覧ください。

・日本の森林をモリアゲる!

株式会社モリアゲ 代表取締役
長野 麻子氏

愛知県安城市生まれ。東京大学文学部フランス文学科卒。1994年に農林水産省に入省し、林野庁企画課、フランス留学、バイオマス・ニッポン総合戦略検討チーム、国際調整課、(株)電通出向、水産庁水産経営課、食品環境対策室長、大臣官房報道室長、新事業・食品産業政策課長などを歴任。2018年から3年間林野庁木材利用課長として、木材利用を促進するため「ウッド・チェンジ」を各地で叫び続ける。豊かな森を次代につなぐことを勝手に天命と感じ、2022年6月に早期退職。同年8月に日本の森を盛り上げる株式会社モリアゲ(https://mori-age.jp)を設立。


講演の様子
講演の様子

講演の内容はこちらからご覧ください。

3. 参加型パネル&トークセッション

・森林業と最上の山・暮らし(地域)が共生するには?

長野麻子氏の司会による、参加型パネル&トークセッションを行いました。

本日講師を務めて頂きました柴田晋吾氏、三浦秀一氏、そして「Kamui Kids」共同設立者 フレッド・ラーワー氏、「一般社団法人雪と暮らし舎」理事 梶村勢至氏、「株式会社庄司製材所」代表取締役 庄司和敏氏にご参加いただき、合計5名の皆様にパネラーとしてトークセッションをしてただきました。

(左)三浦秀一氏、(右)庄司和敏氏
(左)フレッド・ラーワー氏、(右)梶村勢至氏

参加型パネル&トークセッションの内容はこちらからご覧ください。

4. マルシェ

会場では、真室川町、鮭川村、金山町の三町村の特産品のブースが並んだマルシェも開催していました。

・真室川町

地元産の食材を使った缶詰や、最上伝承野菜を使ったジュレ、タルト、プリンなどが並びました。

・鮭川村

鮭川ならではの鮭を使った鮭とばなどの特産品が並びました。

・金山町

金山町産の落花生「ビーナッツ」のペーストやラスクが並びました。

5. 参加者の声

会場に来場された皆様に今回のイベントに参加された感想を伺いました。
インタビューにご協力いただいた皆様には厚く御礼申し上げます。

◎オプションツアーに参加させていただき、自分が見たことがないものを見るとても良い機会となりました。講演では、専門的な内容から専門外の人にも伝わりやすい内容まで幅広く知ることができて良かったです。

※オプションツアー:木質バイオマスエネルギー利活用ガイドツアー

◎「この地域のこの分野を盛り上げたい!」と思っている人達が集まった会だったので面白いと思いました。それぞれ専門は違えど、志は一つというのを感じることができました。現地の会場に参加したことで、イベント後に講演者の方や参加者の方と交流することができて良かったです。

6. まとめ

本記事では、2023年5月15日に開催された「最上の森林とつながる時代」のイベント開催風景をご報告させて頂きました。

イベントのサブタイトルは、【~森林を起点に、「自分にできる1歩」を考える~】です。

皆さんは、今回のイベントを通して、「自分にできる一歩」を考えるきっかけになりましたでしょうか?

最上の森林の未来に向けて、これからも一歩ずつ歩んでいきましょう。