yori-i プロジェクトとは
地域課題に対して、コレクティブインパクトという手法を用いて持続可能な方法で解決できないかを模索する事業のことです。コレクティブインパクトとは、社会課題の解決に取り組む団体(自治体、企業、NPO、政府、財団など)の垣根を超えて社会課題に取り組むことを言います。 コレクティブインパクトがなぜ、必要なのかというと、昨今の複雑化した社会課題に対処するためには、従来通りのそれぞれのセクターごとに社会課題に取り組むのでは対処しきれなくなっています。そこで、共通の社会課題に対して、セクターを超えて取り組んで解決を目指す仕組みづくりを行うプロジェクトがyori-iプロジェクト(正式名:山形県ソーシャルイノベーション創出モデル事業)です。
yori-i プロジェクトの実施地域
yori-i プロジェクト(正式名:山形県ソーシャルイノベーション創出モデル事業)では、最上地域をフィールドとして、コレクティブインパクトの実証実験を行っています。
特に、課題(アジェンダ)の根拠となるデータの集積とヒアリング実施地域として、最上地域の3町村、金山町、鮭川村、真室川町(五十音順)を選定しました。3町村内に対しては、アジェンダの設定のためのヒアリング・データ分析を集中的に実施しました。
ヒアリングとデータ分析では、地域の潜在的な課題も含めて課題発掘できるようコーディネーター全員で多角的に実施し、5つのアジェンダを設定しました。
金山町
令和2年度国勢調査において、県内市町村で人口減少率が最も高い(13.0%)。
令和4年1月に20歳以上の全町民を対象としてアンケート調査を実施し、事業開始時の課題検証に係る参考データとして用いることが可能。
真室川町
製造品出荷額が新庄市を除く最上地域で最も高い。
第6次真室川町総合計画(R3-R6)では、空き家・空き店舗での新たな起業を支援を通して、中心市街地や商店街エリアの価値向上を図ることにしており、これらを活用した課題検証が可能。
鮭川村
高齢者のいる世帯割合(81.7%)及び三世帯同居率(29.0%)が県内1位。
一方で、要介護認定率は18%と山形県平均を下回っており、元気な高齢者が多いことから、世代間をつないだ課題検証が可能。
yori-i プロジェクトのメンバー
yori-iプロジェクト(正式名:山形県ソーシャルイノベーション創出モデル事業)の中では、多くのメンバーに入っていただいていますが、大きく3つに分けられています。
それぞれはプロジェクトメンバー、ボードメンバー、コアメンバーに分かれます。
プロジェクトメンバーは事務局として、yori-iプロジェクトの推進を担うコーディネーターらが主に所属しています。
ボードメンバーはyori-iプロジェクトの理念に賛同していただき、ビジネス化を含む課題解決に参画する方々が個人、団体とわずに加盟していただいています。ボードメンバーは現在100社を超えます。
コアメンバーはボードメンバーの中でも主に最上地域の市町村の担当者の方々が所属されています。
アジェンダの紹介
yori-iプロジェクト(正式名:山形県ソーシャルイノベーション創出モデル事業)では、アジェンダと呼ばれる社会課題の大きな枠組みを5つ設定しました。5つのアジェンダの中で多くの団体が社会課題に対してどう取り組めばいいのかということをディスカッションしています。すなわち、5つだけの社会課題に取り組んでいるのではなく、5つのアジェンダのなかで、さらに、そのアジェンダに結びついていつ課題をテーマとして取り上げ、解決に向けyori-iプロジェクトでは議論しています。
人アジェンダ
目的:多様な地域人材の育成と創出
代表テーマ
最上イノベーションエクスキュート、インターナショナルスクール
産業アジェンダ
目的:地域産業の変革と強化の実現
代表テーマ
大学食堂おいしい山形プロジェクト、最上社中プロジェクト
健康アジェンダ
目的:健康長寿の実現
代表テーマ
検討中
地域資源の保全アジェンダ
目的:伝統・芸術文化の保全と活用
代表テーマ
検討中
環境保全アジェンダ
目的:地域、地球の環境保全の促進
代表テーマ
最上地域早生桐産業創造プロジェクト
2022年度実績
2022年度から開始した、yori-i プロジェクトは多くの皆様に支えられ、活動することができました。そこで、事業開始から現在までの活動をご紹介します。
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- 2022年4月
- yori-iプロジェクト始動
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- 2022年7月
- アジェンダの策定完了ヒアリングとデータ分析を用いてアジェンダを策定しました。山形大学の起業家育成プログラムi-HOPEのフィールドワークを最上地域で実施早稲田大学での地域創生シンポジウムでyori-iプロジェクトについて発表
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- 2022年8月
- アジェンダ分科会・テーマグループをyori-iプロジェクト内に設置 人アジェンダ分科会の中から地域における教育格差是正のために一般社団法人最上イノベーションエクスキュートが誕生
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- 2022年9月
- 中高生向け「地域課題解決型やまがた イノベーションプログラム」がスタート 環境保全アジェンダ分科会の中から中山間地域における森林と農地の保全を目的として、早生桐協議会が誕生
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- 2022年10月
- 有楽町で移住定住イベントを実施 中高生向け「地域課題解決型やまがた イノベーションプログラム」のワークショップを開催しました
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- 2022年11月
- 大学マルシェプロジェクト記者会見を実施 産業アジェンダ分科会の中から適切に評価されていない地域の商材を首都圏に流通させる大学マルシェプロジェクトが誕生
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- 2022年12月
- 中高生向け「地域課題解決型やまがた イノベーションプログラム」最終発表会を開催 総勢23チーム64名の中高生によるイノベーションプログラムが終了しました。イノベーションプログラムの中からは、全国大会への挑戦権を獲得したチームが出るなど盛況でした。
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- 2023年1月
- 一般社団法人最上イノベーションエクスキュートらが最上地域の高校生のために授業を開始 一般社団法人最上イノベーションエクスキュートが論理コミュニケーションを一般財団法人SFCフォーラムの提供の元開催
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- 2023年2月
- 早稲田大学で高校生が発表 中高生向け「地域課題解決型やまがた イノベーションプログラム」優秀賞者ら3チームが早稲田大学の女性起業家イベントにて高校生で唯一発表しました。